Special chamber concert出演者にインタビュー!

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前回のコンサートでは田村響さん京都弦楽四重奏団のメンバーにインタビューをし、演奏家の知られざる姿、また音楽と共にどのように生きているかなど、お知らせしたところ、大好評をいただきました。

今回は3月14日(木)東京にて えん主催のサロンコンサート、また3月22日(金)バロックザールにてご一緒してくださる、クラリネット奏者のコハーン・イシュトヴァンさんにお話しを聞いてきました!

コハーン・イシュトヴァンさん

クラリネットのみならず、編曲や作曲、動画制作や写真などなど、(私が知っている限りで)様々なスキルをお持ちです。

この日は、夫植村のプロフィール写真をお頼みし、撮っていただきました。出来上がったこちらの写真をみてください!

撮影 © István Kohán

写真から漂うただならぬ雰囲気に、私が、思わず見入ってしまうほど。植村がプロフィール写真を撮るのは10年ぶり。30代半ばに差し掛かり、なかなかな貫禄が出てきた、そのキャラクターにピッタリで。よく見てるなと驚きました。私の写真ヴィオラを初めて撮ってくださったのも実はコハーンさんで、それがこちらです。

撮影 © István Kohán

ヴィオラはセクシーだという印象を与えたかったそう。まだホームページでもアップロードできてないので、また追い追い、紹介させてください。

この日の撮影風景
ヴァイオリニストを撮るのは初めてだからと、世界中のヴァイオリニストのプロフィール写真を研究してきたコハーンさん。どういうのがいい?どういうメッセージが必要?とまずは作戦会議から。

それでは早速お話聞いてみます!

クラリネット奏者コハーン・イシュトヴァンさんへインタビュー

朴「コハーンさんが以前私の動画を撮ってくださったときに、音楽も写真や動画・ビジュアルも、作り方は同じ。とおっしゃっていたことがありました。すごく興味深かった言葉で、今も音楽しているときなど、ふとした時に思い出すことがあります。もう一度皆さんにそのこと、話していただけますか?」

コハーンさん「音楽を作ることと、動画作りの関係をあげるとしたら、他の人が見つけられないような、たくさんの細かな魅力に気付くこと。そういうのって、気付いていないだけで、他の人にとってもとても重要な部分であることだったりする。私たちがその『小さな魅力』を更に分かりやすい形で提供できると、『小さな魅力』部分的なもののみならず、その全体が他の人にとって楽しめるような形になる。」

ひとつひとつの質問をよく考えながら、私にわかりやすいように、見た人に分かりやすいように、かみ砕いて話してくださっていました

朴「長い歴史があり、沢山の演奏がされてきたクラシックの曲からも、新しい細かな魅力を見つける。ということですか?」

コハーンさん「新しい、のではないんです。僕はただ、魅力ある部分を見つけようとするだけ。音楽でも、ビジュアルのものでも他のものでも、普通の人たちは『ただそこにあるもの』として受け入れていることが、つまり見落としていることが結構沢山あるんです。ということは、こちらはそれを見せるチャンスが本当に沢山あるんです。イメージしてみて。ルネッサンス時代の大きな鏡。沢山の装飾がありますよね」

朴「金色で沢山の装飾がほどこされたものですね」

コハーンさん「そう。近くで見たら信じられないほど沢山の形が彫られていたりする。もし、全体だけで見ると?それだけで美しく、それでいい。でも更に近付いて、その詳細を見ようとすると、誰かがたった一つの線を手で彫った後が見える。もし私たちがその一つ一つのものに注意を払わなかったら、全体像だけで、ただ楽しむことはできると思います。だって、それはそれでいいものだから。でも、その詳細に注意を配ること。そのことによって奥深い、完璧なものになる

朴「その詳細部分を、どう見て理解するかが、私たち演奏家の個性となるのかもしれないですね。コハーンさんはいつも、動画を作ることも音楽も、全部これがたまらなく好き!(フェチ)という感覚で接していると時間が過ぎるとおっしゃっていましたが、そういうものを見つけるのも、フェチ、といった感覚ですか?」

コハーンさん「うん。うん。そうだと思う。僕にとっては音楽、ビデオ、写真、物質的なものすべて関係があるんです。例えば、マッサージチェアに『そこもっと』っていうボタン、たまーにありますよね。」

朴「ありますね!そういえば」(そういうところと、自分の感覚をつなげてくるのが、コハーンさんって、さすがなんです)

コハーンさん「本当に人にしてもらうマッサージで、僕、実はよく、言いたいときがある。『そこもっと』って。」


そこもっと!笑

コハーンさん「それと音楽って一緒なんです。その気持ち良い部分の時間を、すごくすごく感じたいんです。時間ストレッチさせることもあるし、気持ちをもっと注ぐとか。その気持ちいいポイントというのが、自分にとって、すごく大切。もしかしたら、他の人はそう感じないかもしれない。でもね、マスタークラスや、オープンイベントでよくするんですけど、自分にとっての小さな魅力・気持ちいいポイントというのを極力見せないバージョンと、分かりやすく詳しく見せるバージョンどっちがいいかテストする。そうすると95%の生徒さん、お客さんが見せるバージョンを好みます。それは、人間が、必要な部分なんです。熱情であったり、印象であったり。それを受け取るのが、ライブ(生き物)なんです。それをライブで受け取れないのなら、家にいればいい。人がコンサートに来るという事は、日常では見出すことの出来ない熱情や強い印象を受け取りたいんです。」

朴「本当に、そうですね。コハーンさんは、そもそも人・人間に何が必要なのか、すごくよくわかっていらっしゃる気がします。どうしたら人が喜ぶのか、とかよく考えていらっしゃるなと思ってたんですが、その点からくる優しさなのかもしれないです。」

朴「2月に滋賀の栗東でコハーンさんが出演されたコンサートに聴きに行きました。前半はバッハから幕を開け、シューマン、サンサーンスへ。休憩後は自分でピアノとクラリネットの為にアレンジしたリスト、ブラームスのハンガリー舞曲や、ラプソディー・イン・ブルーなど。色や場面はコハーンさんが作り上げる音の世界によって、瞬く間に変わる、圧巻の演奏でした。ブラームスのハンガリー舞曲は1番、4番、5番と即興によって絶え間なく演奏されたのですが、聞いていて本当にワクワクしました。それで、最後のラプソディー・イン・ブルーは本当にかっこよかった。」(思い出しただけで興奮してきた朴でした)

ピアニストは榎本詩帆さん。素晴らしいコンサートでした!!

朴「そう、聞きたかったことが、一つのコンサートを作るのに、プログラムをどう作るのかと、よく考えると思います。この時もよく考えられたプログラムだなと思いました。どうしてこういうプログラムを作るのでしょうか、その意図は?コハーンさんは、コンサートに来たお客さんにどういう風に感じてもらいたいと思っていますか?

コハーンさん「すごく沢山の側面があると思う。例えば、僕すごく順番にすることが好きなんです。音楽のみならず。順番に並べる、という事が好き。古いものから新しいものを表現する。音楽っていうのはどの時代も、その時の反動だったり、鏡だったりする。その時の本当の感情や感覚を音楽に残そうとした。なぜ人々はポップミュージックが好きなんだろう?なぜ音楽はバロック音楽から多くのステップを経て、枝分かれしてポップミュージックになったのか。例えば、ストラヴィンスキーからは頻繁にジャズ音楽に似たような感覚を得られるし。ラフマニノフはすべての映画音楽の基礎となっただろう。そういった流れを汲んで、プログラムの後半にはいつも、人々にポップ音楽を思い出させるようにしている。リズムからだったり、自由さだったり、情熱だったり。こういう事をするのは、理由は二つあって。Serious(シリアス・真剣)なものからUnserious(真剣じゃない)ものへ。もう一つの願いは、コンサートの最後に向かって盛り上げたいんです。ポップ音楽を感じさせるものの方が、人々の心はオープンになりやすい。」

朴「わかりやすいですね。人とクラシック音楽が離れて行っていることは、常々課題だと思っていました。例えば、私、実は子供の頃、ヴァイオリンをやってるって、友達に話すのは、恥ずかしかった。ごくごく少数派で、お嬢様的イメージだったから。音楽家の友達に言ったら笑って驚かれますが。単純に、普通の人にはヴァイオリンなんて言っても理解されないよなって子供の頃からどこかで思っていたんです。音楽高校、京都芸大と音楽系の教育機関に進み、どっぷりクラシックの世界に入っていくのですが、その感覚はぬぐえなかった。さらに、浮世離れしていく感覚があった。それは、日本だから、だと思っていました。でも、その後本場ドイツに渡ってみたら、クラシック音楽が消えないように、かなり努力をしていることを知った。世界中どこでも、伝統芸能、芸術は希少な存在だった。そんなドイツは社会全体でそのクラシックが消えないように取り組んでいた。文化全体、消えないように、という取り組みでしょうか。」

この後まだまだ、クラシック音楽界について思う事、興味深いお話が続々でてきましたので、まずは第一弾!公開させていただきました。

インタビュー第二弾に続きます!こうご期待!

コハーンさんは、そのプログラム作りや考え方から、次世代の新しい音楽家の香りをクラシック界に与えているんだなと、思いました。弦楽器界でいえば、私もすごく大好きな、エベーヌ弦楽四重奏団、また更に若い世代のヴィジョン弦楽四重奏団が、クラシックの音楽のほか、プログラムに即興も交えた演奏やジャズを取り込むなど、コントラストのきいたものを世に提供し、ヨーロッパに新しい風を吹き込んでいます。第二弾では、その音楽の歴史やこれからのクラシック音楽の課題など、話しています!

3月コハーンさんと共演致します!

この3月ではモーツァルトのケーゲルシュタットを共演致しますが、毎回の合わせで色んな音の提案をしてくるコーハンさん。是非、生で聞いてみたいと思いませんか!?

東京ではこちら→わたくしが東京であまりに活動をしていないので、聞いてくださる方緊急大募集です!!

3月14日(木)東京/スタジオコンチェルト 中野坂上 19時開演(18時30分開場)

音楽ネットワーク「えん」 サロンコンサートです♪

ブラームス ピアノとヴィオラのためのソナタ第一番 ヘ短調 作品120-1
モーツァルト ピアノとクラネットとヴィオラのためのトリオ 変ホ長調 KV.498 他
出演 朴梨恵(ヴィオラ) 居福健太郎(ピアノ) コハーン・イシュトバン(クラリネット)

入場料 一般3500円、大学生以下2500円

京都はこちら! 

3月22日(金)京都/京都バロックザール 19時開演(18時30分開場)
Special chamber concert vol.3 朴梨恵ヴィオラ・リサイタル
(公財)青山音楽財団助成公演

田村響さんのインタビューもまだ見ていない方はお見逃しなく!

どちらの公演も、お問い合わせ、チケットのご要望はこちらへご連絡ください。

コハーンさん、3月はご多忙の様子。全国津々浦々、たくさんのコンサートに出演されます!色んな企画があります。。本当すごいな。。私が全部、聞きたいほどです。

詳細はこちらへ!

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!次の記事も楽しみにしていてくださいませ!

2019-03-10|
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