九響とマーラー8とやまさん退団と同級生

9月3週目、九州交響楽団に助っ人ヴィオリストとして、弾きに行かせていただきました。はじめての九州交響楽団で、なんと。弾けるのは、

マーラー交響曲第8番『千人の交響曲』。伝説の名曲。

この曲をこんな早くに弾ける機会が来るとは!!行く前からとっても楽しみにしておりました。

←この公演、早々と完売になったそうです。

マエストロ、小泉さんが、最後のリハーサルの後おっしゃった言葉。

「今まで本当にありがとうございました。みんなよく一生懸命やってくれた。ぼくはこの曲を振るのはもう、最後かもしれない。この曲、初めてやるんです。ついてきてくれて、本当にありがとう」

本番へ向け、心が引き締まったのは、言うまでもありません。

(小泉さん、10月に名フィルでも定期演奏会でこの曲をやること、、ほとんどの方がご存知でした😃笑)

マーラー!マーラー!

見てください。この迫力。普段の仕様では入りきらないため、横も後ろの反響板もすべて、取り外されています。

リハーサルが始まったときから、いろんな角度から撮影しました。気づけば、カメラもった団員さんもちらほら。

本番はこのような様子でした。これ、生で見てほしい図ですね。。圧巻なんです!

このコンサートについて、書きたいことがたくさんあって。自分の中の言葉をまとめるのに2週間かかりました。

マーラー8伝説の熱演

九州交響楽団さん、指揮の小泉さんの見事な連係プレー、みなさまの一致団結で、演奏は本当に素晴らしいものでした。

私なりの感覚ですが、この曲を弾いたとき、100人101脚=2人3脚の巨大バージョンをやっているような感覚を覚えました。 舞台に乗るすべての人が同じ目標に向かっていました。 その道中、どこでエネルギーが波打ってるのか、隣の人がどう感じているのか、斜め後ろのコントラバスの方がたの、がっちりとした一致団結感などなど。いろいろなものが見え、聴こえてきました。

なんといっても、やっぱり、この曲だから。‘あの‘世界が生まれたんだと思います。

いてくださった人としか、共感しえない喜びですね。これ以上、語るのはやめときます。

熱演の後は自分はこの世にいるのか、何が起こってるのか、よくわかりませんでした。
放心状態の中、涙をこらえるのに、必死でした。

そういう感覚に、初めてなりました。

 

マーラー8でやまさんが卒業する

もうひとつ。この公演をさらに熱くしたのは、ダンディな「やまさん」でした。

この曲をもって、退団するそのタイミングがもはや、レジェンドです。

もういちど言いますが、私は九州交響楽団に助っ人に行くのは、『はじめて』でした。

でも。

マーラー8の3日間のリハーサル、この熱演。リハーサル前後で「やまさん」と交わした挨拶。やまさんがリハ後に述べた団員へのメッセージ。 コンサート前のプレコンサート(「やまさん」退団を祝ってヴィオラセクションで愛の賛歌 などを演奏していました)。

退団する「やまさん」を感じるには十分な時間でした。

マーラー8の熱演の後。

カーテンコールがすべて終わったあと。拍手が鳴りやまない中。

指揮の小泉さんが大きな大きな花束を抱えて登場し、涙ぐみながら前へ進む「やまさん」へ贈りました。

 

二人は涙ながら、抱擁をかわしました。 おとこの、熱いやつ。

 

涙をとめることは、無理でした。

やまさんの退団は、わたしたちに 舞台上で泣くことを許してくれた。

普通、舞台上で感動したからと言って、音楽家はあまり泣きません。それは、どこかで冷静に、音楽を造っているからなのだと思います。 このとき、わたしたちの内なる部分が音楽によって震えていたこと、その内なる部分と、冷静でいる部分が「やまさん」退団によって、どちらも震えさせられたこと。

お客さんからも涙を流されている方が舞台から見えました。

 

助っ人としていくつかオーケストラに行っていますが、こんな卒業を見たのは、はじめてです。

「やまさん」伝説の退団でした。

 

ヴィオラ奏者 細川泉

最後になってしまいましたが、九州交響楽団の首席ヴィオリストとして弾いているのが、京都芸大、わたしと同期の細川泉ちゃん! マーラー8は、ヴィオラパート入るタイミングなど、なかなか責任を負う、重要なポジション。頼もしかったです。この曲にはヴィオラ首席のソロもあるのですが、素晴らしく弾いていました。実は京芸先輩の矢島千愛さんも、九州交響楽団の一員。後ろから見ていて、大学時代に試行錯誤しながら一生懸命勉強していたことを思い出しました。 すごくすごく、うれしかった!!

細川泉さんについて知りたい方はこちらにどうぞ♪

 

 

一緒に博多料理を満喫しました~~!!

そうそう。博多は、私の好きなものしかなかったです。明太子、とんこつラーメンストレート麺。もつ鍋は二回も食べました。

 

長い記事になっちゃった。

ここまで読んでくださった方。ありがとうございました!

 

 

 

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